前日、前々日のキャンセルが相次ぎ、「ラ・・・ラッセル要員が減っていく・・・」スタッフ顔面蒼白。
涙目で迎えた2月11日は、不安とうらはらに好天候。
地元のおじちゃんたちから「エ!?こんな雪があるのに山登るんけ?」とつっこまれながら、総勢17名で、雪山に挑むことになりました。
頂上までは上れなくとも、せめて中腹あたりの鶏足寺跡までは辿り着きたい、という思い。
お手洗いを済ませて「さ、いよいよ出発!」と気合を入れたところで、「あ、まちがえた(笑」館長、左のアスファルト登ったら己高庵の温泉ですよ~
さて、登山口までの林道から、すでに誰も歩いた形跡なしです。
登山口に辿り着くまでも、ちょっと汗ばむ感じ。
鹿の足あとや沢を見ながら、和気あいあいとおしゃべりしつつ、かんじきに馴れます。
登山口に着いて、さ、意を決して登山開始です。
ラッセルはもちろん交代、男も女も年齢も関係ナシに回します。
それにしても、先頭と後ろでは、しんどさが全然違います。
「オツカレサマ!」「ありがとう!」
ラッセルを終えた人にこの一声、汗を拭きながら充実感とともに笑顔がこぼれます。
登りに必死になっていると、つい見過ごしてしまう、自然の不思議や美しさ…
木から垂れる茶色いツララを発見!ちょっと、かじってみよっ★「わ、お茶っぽ~い!」
はっと目を見張れば、ただひたすら白く佇む雪の世界。
「これは、もしかしたら山頂まで行けるぞ!」ガイドの館長がGPSを見ながらふいに叫びました。
どうやら、ひたすら上を目指してやみくもにラッセルし続け、立ち止まったところは本来のルートを外れ、山頂に直進していたようです。
「あと500メートル!」カウントダウンしながら道なき道を突き進んでいきますが、ほんの数㍍でも進むのがやっと。雪が足を重く引っ張ります。刻一刻と下山の時間が迫ってきて、焦りとともに、体力の消耗も限界に…
「誰か、元気な方、前の方にお願いします!」
しばらくの沈黙の後、「はい!」走り出てくれたのは、ふれあいの里にスタッフサポーターとしてお手伝いに来てくれている最年少のY君。4~5人で交代しながら雪をかきわけ進んで道を作ってくれました。
全員が山頂登頂、このことだけに集中して、各々の体力の限界まで自分を追い込みました。
そして、3時前、下山予定時刻を少し過ぎましたが、頂上に立つことが出来ました。
この達成感は、夏山とは一味違う感じ。誰一人として今冬立ち入っていないこの山の山頂に足あとをつけることができたという優越感と、みんなでラッセルをし、このパーティーだからこそ辿り着けたという連帯感…
さて、本来なら琵琶湖と伊吹山の見事な景観が楽しめる山頂ですが、今日はどんなに頑張って凝視しても真っ白で何も見えません。
凍えながら、真っ白の景観バックに記念撮影(証拠写真)をして、そそくさと下山に入ります。
「疲れた~!」雪の真っ白なふとんの上にうつ伏せ。
Tさん、近くで見るとしっかりメガネの痕までついてました(笑
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到着したのは、夕方5時過ぎ。
地元の方々が心配してくれていました。
どうも、ご迷惑おかけいたしました…。
さて、We Love山歩きシリーズも今年度でこれがラスト登山。
最後の締めくくりとしては、あまりに波乱万丈でした。
参加者の皆さんの素晴らしい体力と気力、そして寛大な心(笑)のおかげで、雪の己高山を制覇することができました。
どうも、ありがとうございました。
己高山山頂コラム
山頂に動物のフン!
何の動物かな?
鹿にしては大きすぎるし、ウサギにしては…形も変だし、それにこのツヤっぽさとテカリは実に不思議だ…
館長が思案していると
Hさんが落っことしたチョコレートでした(笑
@shimizu